登山計画をしよう;登山計画書のエクセルテンプレート付

登山計画

もしものための対策として、登山計画と登山計画書の作成は残される家族や同行する仲間、訪れる山域へのマナーのために必要です。小型ブックにもなり携帯しやすい「しおり」にもなる、エクセル形式のテンプレートも用意しましたので、ぜひご活用ください。

事前に予測できるアクシデント

どんなに準備しても避けられない事故もありますが、事前に調べておけば避けられるアクシデントも多くあります。リスクを最小限にするために入念な下調べが大切です。

主な事前チェックポイント

「自分も事故に遭うかもしれない」という思いを抱くことが安全な登山の第一歩かもしれません。計画の甘さや危機意識の低さから起こる事故も少なくありません。事故に遭ってしまっては楽しい登山が台無しです。無理なく予定を組んで登山を楽しみたいものです。

体力、難易度などレベルにあった山かどうか

予定している山のコースタイムを確認し、一日の歩行時間を確認します。個人差やコース難易度にもよりますが、一日当たりの歩行時間が、3-4時間が初心者、5-7時間が中級者、それ以上は体力のある方に適しています。また、グループで行く際には一番体力が少ない方に合わせて予定を組むことが必要です。

また、鎖場や岩場など危険な難所があるかどうかも確認し、予定コースがメンバーのレベルに合っているかどうかも確認します。

天候は荒れないか、地震は頻発してないかなど気象情報を確認

山での天気は変わりやすく、午後になると天気が荒れることも多いですが、台風や暴風などの気象は事前に予測することができます。せっかくの休暇だから、と日程を無理しないことが大切です。山は逃げたりしませんので、せっかくの登山ですから天候の良いときに安全に行って楽しい思い出にしたいもの。引き返す勇気、中止する勇気が必要です。

また、山の噴火事故も恐ろしいです。予定している山の火山情報だけでなく、ニュースにはならないような微小な地震が多発してないかもチェックします。

さらに、「山の気温は標高1000メートルあがる毎に6度ほど下がる」と言われるように、天候が平地では暑くても山のうえでは寒いことも多いので、標高と気温の確認をして装備と照らし合わせます。

水場や宿泊場所を計画し、無理のない予定を立てているか

山歩きでは多くの水分が必要になります。また、もしもの怪我の時には傷口を洗い流すための水が必要になりますので常時多めの水を携行することが必要になります。とはいえ、多くの水を背負うと疲労にもつながりますので荷物の重さも考え次の水場までの工程を考えた水の量を確保するようにします。

また、テント泊の場合にはテント場近くに水場がないこともありますので、最短の水場から持ってあがる計画を立てるようにします。

服装や装備品に不足や不具合はないか

登山靴とザック、雨具は最低限必要な装備です。特に登山靴は安定した山歩きにとても大切です。登山靴は靴底が厚く疲れにくい構造になっていますので、必ず着用します。新しい場合には慣らしておき、靴擦れが起きないようにしておくことも必要です。登山計画書に必要な装備をチェックできるようにしておきましたので、ご活用ください。

予定しているコースに安全が確保されているか

登山コースは時として土砂崩れや崖崩れにより通行できなくなっていることもありますので事前にチェックします。また、登山口までのアクセスや駐車場、公共交通機関を使う場合のアクセスも同様に事前に調べておきます。

健康に不安はないか

疲労がたまっていたり、風邪をひいていたりすると、高山病にかかる危険性が高くなります。高山病は気圧や酸素の薄さによって頭痛や吐き気に襲われるもので、一度かかると快方に向かうことはほぼなく、同行するメンバーに迷惑をかけることにもなりかねません。体調に不安がある場合には見送る勇気を持つことも大切です。

登山計画書のエクセルテンプレートで登山計画を立てよう

「登山計画書」をご家族や知り合いへ預けておけば、自分の身に万が一があったときに自分がどのあたりにいるかを推測する手がかりになりますので自分の命を守ることになります。友人や仲間を誘う際にも、登山計画書を配布することで、ご家族や本人の安心につながるでしょう。提出用の登山計画ををつくれば、折り畳み式のしおりも一緒につくれるエクセルのテンプレートを用意しましたので登山を計画する際にぜひご活用ください。用備品リストもありますので、必要に応じて変更してつかってください。また、ある程度のレベルの山ならば、登山口付近に登山計画書の受付箱がありますので、登山をする際にはそのポストへ一枚目の提出用登山計画書を提出します。

登山計画書のエクセルテンプレートの概要

登山計画を立てやすいよう、エクセル用のテンプレートを作成しましたのでダウンロードしてお使いください。

このエクセルテンプレートは3枚の出力ができるようになっています。それぞれ簡単に説明します。

登山計画書エクセル1シート目;登山計画書

登山計画書エクセルの1シート目は提出用の登山計画書になっています。灰色の個所に記入をしてください。

登山計画書エクセル1シート目
登山計画書エクセル1シート目

登山計画書エクセル2シート目;登山装備リスト

登山計画書エクセルの2シート目は登山装備リストになっています。忘れ物がないよう確認するために項目を削除・追加してご活用ください。また、食事の献立もたてられるようになっています。

登山計画書エクセル2シート目
登山計画書エクセル2シート目

登山計画書エクセル3シート目;記録手帳(自動作成されます)

登山計画書エクセルの3シート目は小型ブックにもなり携帯しやすい「しおり」です。これは1シート目や2シート目で記入した内容をもとに自動で作成されます。小さく折りたためるので携帯用にとても便利です。

登山計画書エクセル3シート目
登山計画書エクセル3シート目

また、時間やメモの記録もできるようにつくっています。中心の太線に切れ目を入れ、下の図のように折りたたみ、必要に応じて周囲をカットして使います。必要な箇所だけ切り取って使ってもらってもいいです。

折りたたみ方

登山用品の準備

服装

有名な2000メートルを超える山では朝晩がとても寒いので、防寒着は必ず用意します。服装はなるべく化繊のものを用意し、Gパンなどでは登らないようにしてください。雨が降ったときに衣類が体にはりついて動きにくくなり大変危険です。さらに、雨天でも両手が使えるようレインウェアは必ず用意します。また、夏の登山では日よけも大事です。木が育たないくらい標高が高いところになると日差しを遮るものがなくなり、日に当たるだけで体力を消耗しますので、帽子やサングラスや首当てなどはあったほうが良いでしょう。

靴は足首までサポートしてれる、くるぶしまであるものが良いです。ヒルが出るようなところでは足首カバーやスパッツも必要かもしれません。また、靴底が薄いと大変疲れやすいので、靴底の厚いものを用意してください。

万が一、登山で遭難してしまうと、その捜索費用はタダではありません。その費用が大きくなればご家族に迷惑をかけることになってしまいますので登山保険に入っておきます。少し危険だなと思われる山に行く際には検討してみてください。わたしの場合は、雪山や岩山に行く際には必ず入るようにしています。

テント泊

テント泊は予約がいらないので、天候の良い日を選べますし、コストも大幅におさえられます。なにより、大自然を直に堪能できるのが魅力です。とはいえ、テント泊をしようと思うとシュラフやテントなど多くの備品が必要で、それぞれも安くはありません。いきなり用具を買いそろえるのが不安だという方はまずはレンタル品でお試ししてみるのも良いかもしれません。

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